【令和8年度・第3回】最大600万円(助成率2/3)!申請受付が11月2日よりスタート
お知らせ
長引く物価高騰や社会情勢の変化、近年続く賃上げなど、多くの中小企業がさまざまな経営課題に直面しています。こうした変化を乗り越え、経営基盤を強固にするために都内中小企業者が取り組む「既存事業の深化・発展」を支援する助成金が、東京都中小企業振興公社の「経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業(業務改善コース)」です。
すでに第1回・第2回の申請受付は終了していますが、「第3回」の申請受付が令和8年11月2日(月)より開始されます。今回は、本助成金の概要や要件、対象経費、そして行政書士の視点から見た申請成功へのポイントを分かりやすく解説します。
1. 助成金の概要と対象となる取り組み
本助成金は、都内の中小企業者や個人事業主が、創意工夫を活かして既存事業を「深化」または「発展」させる計画を実行する際に必要な経費の一部を助成するものです。対象となる取り組みは、以下のいずれかに該当する必要があります。
既存事業の「深化」(既に営んでいる事業自体の質を高める取組)
・ 高性能な機器・設備の導入等による競争力強化
・ 既存の商品やサービス等の品質向上
・ 高効率機器、省エネ機器の導入等による生産性の向上
既存事業の「発展」(既存事業を基に、新たな事業展開を図る取組)
・ 新たな商品、サービスの開発
・ 商品、サービスの新たな提供方法の導入
・ その他、既存事業で得た知見等に基づく新たな取組
※ 対象外となる取組の例:申請者が営んできた事業内容との関連性が薄い、又は全く無い取組/法令改正への対応など義務的な取組/単なる老朽設備の維持更新など、競争力や生産性の向上に寄与しない取組
2. 助成額と助成率
・ 助成限度額:600万円(千円未満切捨て)
・ 助成率:助成対象経費の3分の2以内
助成対象期間は交付決定日から最大1年間で、この期間内に契約・実施・支払が完了する経費が対象です。助成金の交付は、事業実施後に証憑を提出して完了検査を受けたのちに行われる「精算払い(後払い)」のため、事業実施段階では自己資金の確保が必要になります。
3. 主な申請要件
申請にあたっては、以下のような要件をすべて満たす必要があります(抜粋)。
・ 都内の中小企業者・個人事業者であり、大企業が実質的に経営に参画していないこと
・ 申請受付開始日時点で、法人は本店(実施場所が都内の場合は支店でも可)の登記が都内にあること、個人事業者は納税地が都内にあること
・ 次のいずれかに該当すること:ア.直近決算期の営業利益が前期決算期と比較して減少していること/イ.直近決算期において営業損失を計上していること
・ 賃上げ重点コース又は新市場・新分野進出コースにおいて、1度も交付決定を受けていない、又は申請中でないこと
・ 令和8年度中小企業収益力強化サポート事業のハンズオン支援の決定通知を受けていないこと
・ 同一テーマ・内容で、公社・国・都道府県・区市町村等から助成等を重複して受けていないこと
このほかにも申請要件は多岐にわたるため、募集要項を必ず事前にご確認ください。要件を1つでも満たさない場合は不採択となりますので、着手前の確認が重要です。
4. 対象となる経費(経費区分)と注意点
助成対象経費は、事業に直接必要な以下の経費区分のうち、必要最小限度かつ審査で認められた経費です。
| 経費区分 | 概要・対象例 |
| 原材料・副資材費 | 改良等に使用する部品や材料の購入費 |
| 機械装置・工具器具費 | 製造機械、測定機器等の購入・リース・レンタル費(単価税抜10万円未満は対象外) |
| 委託・外注費 | 自社で実施できない開発・試験・市場調査等を外部に依頼する経費(市場調査費のみでの申請は不可) |
| 産業財産権出願・導入費 | 改良製品等に係る特許・実用新案・意匠・商標の出願等に要する経費 |
| 規格等認証・登録費 | 改良製品等の規格適合、認証の申請・登録等に要する経費 |
| 設備等導入費 | 取組に直接必要な設備・備品等の購入や設置工事に要する経費(単価税抜10万円未満は対象外) |
| システム等導入費 | システム構築、ソフトウェア・ハードウェア導入、クラウド利用等に要する経費(単価税抜10万円未満は対象外) |
| 専門家指導費 | 外部専門家から専門技術等の指導・助言を受ける経費(単独申請不可) |
| 不動産賃借料 | 取組に必要な事務所・施設等を新たに借りる経費(住居兼事務所は店舗専有部分のみ) |
| 販売促進費 | Webサイト制作、印刷物、PR動画、広告、展示会出展等の経費(上限150万円、単独申請不可、既存事業の販促は対象外) |
| その他経費 | 上記に属さない直接必要な経費(上限100万円、単独申請不可、単価税抜10万円未満は対象外) |
※ 委託・外注費のうち「市場調査費」、「専門家指導費」、「販売促進費」、「その他経費」は、それぞれ単独での申請はできません。他の経費区分と組み合わせて申請する必要があります。
※ 交付決定前に発注・契約・支払を行った経費は、助成対象になりません。必ず交付決定を待ってから着手してください。
5. 第3回公募スケジュール
| 募集回 | 申請受付期間 |
| 第1回 | 令和8年5月11日〜5月29日16時(受付終了) |
| 第2回 | 令和8年8月3日〜8月14日16時(受付終了) |
| 第3回 | 令和8年11月2日(月)9時〜11月13日(金)16時 |
| 第4回 | 令和9年2月1日〜2月12日16時 |
申請受付期間中は先着順ではなく、期間内に提出された申請はすべて受け付けられます。受付後は書類審査が行われ、一定の水準に達したと認められた事業者を対象に面接審査が実施されます。審査を経て交付決定となりますが、具体的な審査・交付決定の時期については、公社が公表する最新の募集要項でご確認ください。
6. 申請方法:電子申請システム「jGrants」の利用
本助成金の申請は、デジタル庁が運営する電子申請システム「jGrants(Jグランツ)」を利用したオンライン申請のみで受け付けられます。郵送や持参での申請はできません。
・ 申請には「GビズIDプライム」アカウントが必要です(「エントリー」アカウントでは申請できません)
・ GビズIDプライムの発行には、公社の案内によれば2〜3週間程度を要するとされていますので、未取得の方はお早めに登録手続きを進めてください
7. 当事務所によるサポートについて
① 面接審査への対応
書類審査を通過した事業者には、専門家による面接審査(原則対面形式・日本語)が行われます。出席できるのは事業者の代表者又は役員・従業員に限り最大2名までとされており、顧問や経営コンサルタント等の同席・代理出席は認められていません。また、面接会場への録音機器・撮影機器・PC等の持ち込みもできません。事業者様ご自身が事業計画を的確に説明できるよう、事前の準備・想定問答の整理をサポートいたします。
② 説得力のある事業計画書の作成支援
審査では、取組の発展性(既存事業の深化・発展に資するか)に加え、事業環境の変化を踏まえた市場性、実現に向けた体制の実現性、自社ならではの優秀性、そして自社の状況を適切に理解しているかという自己分析力(SWOT分析等)が問われます。将来の売上・利益計画を具体的な数値で示す必要もあり、事業計画書の作成には一定のノウハウが求められます。
③ jGrants上での代理申請
本助成金は事業者様ご自身による申請が原則ですが、募集要項に定める手続きに沿ってGビズID上で委任関係を結ぶことにより、jGrantsの当初申請手続きに限り、行政書士等の第三者が代理申請機能を利用して申請書の作成を行うことができます(ただし、申請の確認及び提出は申請者ご自身に行っていただく必要があり、代理申請を行う場合は「同意書(代理申請用)」の提出が必要です)。書類の不備による不採択リスクを減らすためにも、ぜひご活用ください。
「自社の取組が対象になるか分からない」「どのような事業計画を立てれば審査に通りやすいか相談したい」といった段階でも構いません。まずは一度、当事務所へお気軽にお問い合わせください。



