労働者派遣事業の許可申請|要件・手続きの流れを社会保険労務士が解説
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労働者派遣事業の許可申請|要件・手続きの流れを社会保険労務士が解説
労働者派遣事業を始めるには、厚生労働大臣の許可が必要です。
労働者派遣事業とは、派遣元事業主が自社で雇用する労働者を、派遣先の指揮命令のもとで就労させる事業です。派遣事業を行うためには、厚生労働大臣の許可を受けなければなりません(労働者派遣法第5条)。
許可申請は要件が複雑で、書類の準備から労働局への申請・許可取得まで標準で約2〜3か月を要します。要件を正確に把握したうえで、漏れのない準備を進めることが重要です。
■ 許可の要件
労働者派遣事業の許可を受けるためには、主に以下の要件を満たす必要があります。
1. 資産要件
基準資産額(資産総額から負債総額を控除した額)が2,000万円以上であること、かつ基準資産額が負債総額の7分の1以上であること、さらに事業に充てる現預金が1,500万円以上であることが必要です(事業所が1か所の場合)。事業所が複数の場合は、事業所数に応じて基準額が加算されます。
2. 事務所要件
事業に使用する面積がおおむね20㎡以上であること、また風俗営業が密集するなど事業の運営に不適切な場所でないことが必要です。自宅兼事務所の場合は、事業専用スペースが確保されているかどうか確認が必要です。
3. 個人情報の適正管理
派遣労働者の個人情報を適正に管理するための措置を講じていること、就業規則や個人情報取扱規程等が整備されていることが求められます。
4. 派遣元責任者の選任
派遣元責任者を選任する必要があります。派遣元責任者は、派遣元責任者講習を受講していること、成年に達した後3年以上の雇用管理経験を有することなどの要件があります。
5. キャリア形成支援制度の整備
派遣労働者のキャリア形成を念頭に置いた段階的・体系的な教育訓練計画が策定されていること、また希望者へのキャリアコンサルティングの機会が確保されていることが必要です。
■ 申請から許可取得までの流れ
- 要件の確認・事前準備
資産要件・事務所要件・派遣元責任者の要件などを確認します。要件を満たしていない場合は、改善に向けた対応を行います。 - 申請書類の作成
許可申請書・事業計画書・就業規則・個人情報取扱規程・教育訓練計画書など、多岐にわたる書類を作成します。 - 都道府県労働局への申請
事業所を管轄する都道府県労働局に申請します。申請後、労働局による審査が行われます。 - 許可証の交付
審査が通ると厚生労働大臣名の許可証が交付されます。申請受付日から最短で翌々月の1日付での許可となります。 - 許可取得後の対応
許可取得後は、同一労働同一賃金への対応(労使協定方式または派遣先均等・均衡方式の選択)、派遣元管理台帳・就業条件明示書の整備、毎年の事業報告書提出などが必要です。
■ 許可の有効期間・更新
新規許可の有効期間は3年です。更新後は5年ごとの更新となります。更新申請は有効期間満了日の3か月前までに行う必要があるため、更新時期を見据えた早めの準備が必要です。
■ 同一労働同一賃金への対応
2020年4月施行の改正により、派遣労働者の待遇確保が義務化されました。対応方式は「派遣先均等・均衡方式」と「労使協定方式」の2種類があり、多くの派遣元事業主は労使協定方式を採用しています。
労使協定方式を採用する場合、厚生労働省が毎年公表する同種の業務に従事する一般労働者の賃金水準以上であることを確認したうえで、労使協定を締結する必要があります。この協定の内容が適切でないと、許可更新に影響する場合があります。
■ 当事務所のサポート内容
- 許可要件の事前確認・充足状況の診断
- 申請書類一式の作成・都道府県労働局への申請代行
- 派遣元責任者講習の受講案内
- 就業規則・個人情報取扱規程・教育訓練計画書の整備
- 労使協定(同一労働同一賃金)の作成サポート
- 派遣元管理台帳・就業条件明示書等の整備
- 許可更新申請の代行
- 毎年の事業報告書作成サポート
■ 報酬
| 一般労働者派遣事業許可申請(新規) | 165,000円 |
※上記は当事務所への報酬です。別途、登録免許税(1法人につき90,000円)および申請手数料(事業所1か所の場合120,000円)が実費としてかかります。
■ まずはご相談ください
「要件を満たしているか確認したい」「これから派遣業を立ち上げたい」など、どの段階のご相談でも構いません。貴社の状況に合わせた申請スケジュールと対応方針をご提案します。



