有料職業紹介事業の許可申請|要件・手続きの流れを社会保険労務士が解説
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有料職業紹介事業の許可申請|要件・手続きの流れを社会保険労務士が解説
有料で職業紹介を行うには、厚生労働大臣の許可が必要です。
有料職業紹介事業とは、求人者(企業)と求職者(労働者)の間に立ち、報酬を得て職業を紹介する事業です。転職エージェントや人材紹介会社がこれにあたります。有料で職業紹介を行うためには、厚生労働大臣の許可を受けなければなりません(職業安定法第30条)。
なお、職業紹介は労働者派遣とは異なり、紹介後に雇用関係が成立するのは求職者と求人企業との間であり、職業紹介事業者は雇用関係の当事者にはなりません。
■ 労働者派遣との違い
| 有料職業紹介 | 労働者派遣 | |
|---|---|---|
| 雇用関係 | 求人企業と求職者の間 | 派遣元と派遣労働者の間 |
| 指揮命令 | 求人企業 | 派遣先企業 |
| 報酬の受け取り | 紹介手数料(成功報酬型が多い) | 派遣料金(月額等) |
| 必要な許可 | 有料職業紹介事業許可 | 労働者派遣事業許可 |
■ 許可の要件
1. 資産要件
基準資産額が500万円以上であること、かつ基準資産額が負債総額の7分の1以上であること、さらに事業に充てる現預金が150万円以上であることが必要です(事業所が1か所の場合)。労働者派遣と比較して資産要件は低く設定されています。
2. 事務所要件
事業に使用する面積がおおむね20㎡以上であること、プライバシーに配慮した個室や間仕切りが設けられていることが求められます。求職者との面談を行う場所として適切な環境であることが必要です。
3. 個人情報の適正管理
求職者の個人情報を適正に管理するための措置を講じていること、個人情報取扱規程等が整備されていることが必要です。
4. 職業紹介責任者の選任
職業紹介責任者を選任する必要があります。職業紹介責任者は、職業紹介責任者講習を受講していること、成年に達した後3年以上の職業経験を有することなどの要件があります。
5. 取扱職種範囲の確認
港湾運送業務・建設業務への職業紹介は法律上禁止されています。また、介護・医療・士業など、職種によっては別途法令上の注意が必要な場合があります。
■ 申請から許可取得までの流れ
- 要件の確認・事前準備
資産要件・事務所要件・職業紹介責任者の要件などを確認します。要件を満たしていない場合は改善に向けた対応を行います。 - 申請書類の作成
許可申請書・事業計画書・個人情報取扱規程・手数料規程など、必要書類を作成します。 - 都道府県労働局への申請
事業所を管轄する都道府県労働局に申請します。審査期間は申請受付後おおむね1〜2か月程度です。 - 許可証の交付
審査が通ると厚生労働大臣名の許可証が交付されます。 - 許可取得後の対応
求職者台帳の整備、手数料の徴収・返還ルールの周知、毎年の事業報告書の提出などが必要です。
■ 許可の有効期間・更新
新規許可の有効期間は3年です。更新後は5年ごとの更新となります。更新申請は有効期間満了日の3か月前までに行う必要があります。
■ 手数料についての注意点
有料職業紹介事業者が求職者から徴収できる手数料は原則として厳しく制限されています(上限手数料制度)。ただし、厚生労働大臣に届け出た手数料表に基づき求人者から手数料を受け取る「届出制手数料」は広く認められており、多くの人材紹介会社が採用しています。手数料規程の作成・届出は申請時に必要な書類のひとつです。
■ 当事務所のサポート内容
- 許可要件の事前確認・充足状況の診断
- 申請書類一式の作成・都道府県労働局への申請代行
- 職業紹介責任者講習の受講案内
- 個人情報取扱規程・手数料規程の整備
- 求職者台帳等の運用書類の整備
- 許可更新申請の代行
- 毎年の事業報告書作成サポート
■ 報酬
| 有料職業紹介事業許可申請(新規) | 110,000円 |
※上記は当事務所への報酬です。
別途、登録免許税(1法人につき90,000円)および申請手数料(事業所1か所の場合50,000円。2事業所目からは1事業所につき1万8千円を加算)が実費としてかかります。
■ まずはご相談ください
「人材紹介業を始めたいが何から準備すればよいかわからない」「要件を満たしているか確認したい」など、どの段階のご相談でも構いません。貴社の状況に合わせた申請スケジュールと対応方針をご提案します。



