【東京都】令和8年度 デジタル機器導入促進支援事業 申請実務ガイド(介護事業所全般向け)
お知らせ
東京都が実施する「令和8年度デジタル機器導入促進支援事業(デジタル機器導入補助金)」の申請をご検討されている介護事業所(入所系、通所系、訪問系など全般)の皆様に向けて、要件、全体のスケジュール、必要書類、そして準備ステップを分かりやすくまとめた実務用ガイドです。最大4/5(80%)の補助率で、最大500万円以上の補助金交付が受けられる絶好の機会となりますので、計画的な申請準備にご活用ください。
1. 補助金申請から事業完了までの全体スケジュール
補助金の交付申請から、実際の機器導入、実績報告までのプロセスは以下の通り進みます。各ステップの期限、特に機器の「納品および支払の完了期限(令和9年3月31日)」は1日でも遅れると補助対象外となりますので厳守してください。
| 時期・期限 | プロセスの内容 | 実務上の重要ポイント・注意点 |
| 令和8年8月31日〜 10月9日(金) |
交付申請書の提出(10/9必着) | 法人単位で取りまとめ、郵送(必着)およびExcelデータのメール送信を行います。期限後の申請は一切受け付けられません。 |
| 令和9年1月下旬 | 交付決定通知・補助金の交付(概算払) | 東京都の審査を経て交付決定が通知され、補助金が事前に先行して支払われます(自己資金の持ち出し負担を大幅に軽減)。 |
| 交付決定通知後 | 導入前セミナーの受講(必須) | オンライン動画配信形式で受講します。本補助金の受給に必須となる要件ですので、必ず全員が受講を完了させてください。 |
| 交付決定後〜 令和9年3月31日まで |
デジタル機器・システムの納品・支払 | 【絶対厳守】申請した物品の納品およびベンダーへの支払(決済)をすべてこの日までに完了させます。1日でも遅れると対象外になります。 |
| 事業完了後10日以内 (遅くとも4月上旬まで) |
実績報告書の提出 | 納品書・領収書の写し、および導入した機器の写真(業務用識別表示を施したもの)を揃えて、事務局へ提出します。 |
2. 補助上限額および補助基準額(職員数に応じた区分)
補助上限額は、事業所に在籍し、「ICTの活用が見込まれる職員の実人数(常勤・非常勤不問)」に応じて段階的に設定されています。補助率は 4/5(80%) となり、残りの1/5が自己負担となります。
| 職員数(実人数・常勤換算不問) | 通常補助基準額(購入上限) | 通常補助上限額(支給最大額) |
| 1人 〜 10人 | 125万0,000円 | 100万0,000円 |
| 11人 〜 20人 | 187万5,000円 | 150万0,000円 |
| 21人 〜 30人 | 250万0,000円 | 200万0,000円 |
| 31人 〜 40人 | 375万0,000円 | 300万0,000円 |
| 41人 〜 50人 | 500万0,000円 | 400万0,000円 |
| 51人以上 | 625万0,000円 | 500万0,000円 |
3. 補助を受けるための必須要件
■ 対象事業所の開設要件
交付申請日時点で、東京都内において指定(開設)を受けている介護保険サービス事業所(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホーム、訪問介護、通所介護等)であること。
■ システムの一気通貫要件
導入(または連携・機能追加)するソフトが、「記録業務」「情報共有業務」「請求業務」をデータの再入力(転記)なしで一通り行えるシステム(一気通貫システム)であること。また、常設の日中サポート体制が確保されている商用製品であること。
■ LIFEへの情報提供意思
厚生労働省が運用する「科学的介護情報システム(LIFE)」による情報収集・分析に協力する意思を有していること。
■ SECURITY ACTIONの宣言
IPA(独立行政法人情報処理推進機構)が実施する「SECURITY ACTION」の「★一つ星」または「★★二つ星」を申請日までに自己宣言していること。
■ その他の要件(いずれか1つ必須)
①LIFEへの標準CSVによるデータ提供の実施(予定含む)、②ケアプランデータ連携システムの利用(予定含む。居宅介護支援等との連携)、③本補助金活用による1か月あたりの文書量半減(50%削減)計画の作成・実施。
4. 申請時(10月9日まで)に必要な提出書類チェックリスト
申請書類は、財団提供の指定様式(Excel)のほか、法人側で取り寄せる各種添付書類があります。すべてを揃え、10月9日(必着)までに郵送とメールで提出します。
[ ] 直近1か月のシフト表(勤務形態一覧表)
申請する端末台数や職員数(実人数)の整合性を証明するため、実際に勤務している職員全員の直近のシフト実績を提出します。
[ ] 製品の見積書(コピー)
宛名が必ず「法人名」または「申請事業所名」となっているものを用意します。個人名宛のものは一切認められません。
[ ] 製品のカタログ・仕様書
導入するシステム、モバイル端末、周辺機器、Wi-Fiルーター等のカタログ。要件に合致する箇所(一気通貫やサポート窓口、セキュリティ仕様など)にマーカーで印をつけて提出します。
[ ] 法人の印鑑証明書(原本)
令和8年4月1日以降に取得した法務局発行の原本が必要です(1法人につき1枚)。
[ ] SECURITY ACTION自己宣言の証明書(申込完了メール等の写し)
IPAのサイトで自己宣言を行った後に自動送信される「受付メール」または「ロゴダウンロード案内メール」をA4に印刷して提出します。
[ ] 振込先口座の通帳見開きコピー
補助金が振り込まれる法人名義の口座(店番号、口座番号、フリガナ名義が印字されている見開き部分)の写し。デジタル通帳の場合は、口座情報画面のキャプチャを印刷します。
5. 補助対象となるデジタル機器・環境の具体例
● 介護業務支援システム(ソフトウェア)
記録、情報共有、請求をシームレスに行う介護ソフト一式。または、既存の介護ソフトにLIFEデータ連携機能やデータ連携CSV出力機能を追加するための改修経費・オプション機能追加。
● モバイルハードウェア端末
専ら介護システムや業務連絡、ケアプラン連携の閲覧等に利用するためのタブレット端末、スマートフォン、および持ち出し用のノートパソコン。※プリンターやデスクトップPCは対象外です。
● 通信・ネットワーク環境の整備費
事務所内や施設内でモバイル端末を快適・安全に使用するためのWi-Fi環境整備費用(アクセスポイント、LANケーブル配線工事費、ルーター購入等)。※毎月のSIMカード通信料やプロバイダ代は対象外。
● バックオフィス用ソフトウェア
一気通貫システムが導入されている事業所に限り、さらなる業務効率化のために導入する「勤怠管理システム」「給与計算ソフト」「人事管理ソフト」「ホームページ作成ソフト」なども対象に含められます。
● その他周辺機器・ライセンス
職員間での円滑な指示伝達を可能にするインカム、スマートインカム、セキュリティソフトの追加ライセンス費用。
● 業務改善コンサルティング経費
デジタル機器の導入定着や課題分析のために、外部の専門家に依頼するコンサルティング費用(上限75万円、補助率3/4。機器等の申請とセットであることが必須)。
【初動のポイント:まず見積書の準備から】
申請の準備は、まず「どのようなソフトや機器を導入するか」を決定し、ベンダーから正確な「見積書」と「カタログ」を取り寄せることから始まります。特に10月9日の締め切りに向けて、9月中には見積書とSECURITY ACTIONの自己宣言、シフト表の準備を終えるマイルストーンで取り組むことを強く推奨いたします。



