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【令和8年度】業務改善助成金のポイント解説! 昨年からの変更点・要件・スケジュールまとめ

お知らせ 

今回は、事業場内の最低賃金引き上げと設備投資をあわせて支援する「業務改善助成金」の令和8年度の概要について、昨年(令和7年度)からの変更点を中心に解説します。
令和8年度は、申請コース・助成率の区分・対象事業所の範囲など、制度の根幹にかかわる見直しが行われており、早めに内容を把握し、スケジュールを組んでおくことが重要です。

1. 業務改善助成金とは?
業務改善助成金は、事業場内で最も低い賃金(事業場内最低賃金)を一定額以上引き上げ、あわせて生産性向上に資する設備投資等(機械設備の導入・コンサルティング・POSレジや勤怠管理システムの導入など)を行った場合に、その設備投資等にかかった費用の一部を国が助成する制度です。
最低賃金の引き上げと生産性向上を同時に後押しする制度として、中小企業・小規模事業者に広く活用されています。

2. 昨年(令和7年度)との違い・主な変更点
令和8年度は、申請コースや対象要件に関して以下のような重要な変更が行われています。

(1)申請コースと助成率区分の見直し
従来の30円・45円・60円コースが廃止され、「50円・70円・90円」の3コースに再編されました。つまり、助成金を利用するためには、最低でも50円以上の賃上げが必要となります。
また、助成率を決定する基準額が、事業場内最低賃金「1,000円」から「1,050円」へと引き上げられています。

(2)対象事業所の範囲拡大(50円差額要件の撤廃)
これまでは「事業場内最低賃金と地域別最低賃金の差額が50円以内」という制限がありましたが、令和8年度からは「事業場内最低賃金が改定後の地域別最低賃金額未満」のすべての事業所へと対象範囲が拡充されました。
これにより、従来は対象外となっていた事業場でも、新たに申請の余地が広がっています。

(3)事前の賃金引上げは「対象外」に
賃金引上げは、必ず「申請より後」に行う必要があります。すでに賃金引上げを実施してからの申請はできなくなりましたので、スケジュールの管理には十分ご注意ください。

(4)対象労働者の要件変更
賃金を引き上げる対象となる労働者は、「週所定労働時間が20時間以上の雇用保険加入者(雇用保険被保険者)」に限定されました。短時間のアルバイト等のみを対象とした引き上げでは、要件を満たせない点に注意が必要です。

(5)特例事業者の要件・対象経費の変更
「物価高騰等要件」の判定基準が、「最近3か月間のうち任意の1月」から「最近6か月間平均」での利益率低下へと変更されました。一時的な業績悪化ではなく、一定期間継続した利益率低下が求められる内容です。
また、特例として認められていた自動車(特殊用途自動車を除く)の導入は、助成対象外となりました。

※特例事業者のうち物価高騰等要件に該当する場合
令和7年度は、定員7人以上又は車両本体価格200 万円以下の乗用自動車、貨物自動車等が認められましたが、令和8年度は対象外となりました。

3. 主な対象要件
助成金を受給するためには、主に以下の要件を満たす必要があります。
・中小企業・小規模事業者であること(大企業と密接な関係を有する「みなし大企業」でないこと)
・事業場内最低賃金が、令和8年度の地域別最低賃金未満であること
・解雇や賃金引き下げなどの不交付事由がないこと
・賃金引上げの対象となる労働者が、雇入れ後6か月を経過していること

4. 助成額(受給額・助成率)
支給される助成金額は、「設備投資等の費用 × 助成率」と「助成上限額」を比較し、いずれか安い方の金額となります。条件を満たせば最大で600万円が支給されます。

■ 助成率
事業場内最低賃金が1,050円未満の場合:4/5
事業場内最低賃金が1,050円以上の場合:3/4

■ 助成上限額
引き上げる労働者の人数や事業場規模によって変動します。

コース 引き上げる労働者の人数 助成上限額の目安
50円コース 1人 〜 10人以上 30万円 〜 130万円
70円コース 1人 〜 10人以上 40万円 〜 300万円
90円コース 1人 〜 10人以上 90万円 〜 600万円

※ 10人以上の区分を適用するには一定の要件を満たす必要があります。詳細は公募要領または厚生労働省の公式サイトでご確認ください。

5. スケジュールと申請の流れ
令和8年度の申請・実施スケジュールは以下の通りです。

申請期間:令和8年9月1日 〜 「申請事業所の都道府県で適用される地域別最低賃金発効日の前日」又は「同年11月30日」のいずれか早い日まで
賃金引上げの期間:令和8年9月1日 〜 地域別最低賃金発効日の前日まで
事業完了期限:交付決定年度の1月31日まで

【重要】交付決定前の着手にご注意ください

設備投資等(機器の導入・契約・代金の支払いなど)は、必ず労働局からの「交付決定後」に行ってください。交付決定前に導入・契約・支払いを行ったものは、助成対象外となります。

また、引き上げ後の事業場内最低賃金額と同額を、就業規則等に定める必要があります。

6. 申請にあたっての実務ポイント
令和8年度は申請可能期間が短期間に集中する見込みであり、受付開始後は申請が集中することが予想されます。以下の点を意識して、早めに準備を進めておくことをおすすめします。
・設備投資の計画・相見積もりの取得を夏までに整えておくこと
・賃金台帳・雇用契約書・就業規則・出勤簿など、法定帳簿を整備し、現状の事業場内最低賃金を正確に把握しておくこと
・雇用保険被保険者である「賃上げ対象者」を特定し、雇入れ後6か月経過の要件を確認しておくこと
・交付決定前に契約・発注・支払いをしないよう、社内の購買ルールを関係者に共有しておくこと

 

当事務所では、業務改善助成金の活用に向けたアドバイスや申請代行など、申請前の要件チェックから交付決定後の実績報告まで、一貫したサポートを行っております。
設備投資や従業員の賃金引上げをご検討中の事業者様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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※ 本記事は令和8年度予算案および厚生労働省の公表資料に基づき作成しています。制度の詳細は今後変更される可能性がありますので、最新情報は厚生労働省の公式サイト等でご確認ください。

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