【第3回公募開始】小規模事業者持続化補助金<創業型>の徹底解説と申請のポイント
お知らせ
2026年1月、創業間もない小規模事業者を強力にバックアップする「小規模事業者持続化補助金<創業型>(第3回公募)」の公募要領が公開されました。
創業初期は、販路開拓や認知度向上にお金をかけたくても、資金繰りが厳しく二の足を踏んでしまう経営者様も多いのではないでしょうか。本補助金は、そのような創業期の事業者が行う「販路開拓」や「業務効率化」の取り組みに対し、最大200万円(インボイス特例適用で250万円)を補助する非常に魅力的な制度です。
本記事では、今回発表された公募要領に基づき、行政書士の視点から申請のポイント、注意点、スケジュールの詳細を分かりやすく解説します。
——————————————————————————–
1. 小規模事業者持続化補助金<創業型>とは?
この補助金は、小規模事業者が自ら経営計画を作成し、商工会・商工会議所の支援を受けながら行う販路開拓等の取り組みを支援するものです。特に「創業型」は、創業後1年以内の事業者を重点的に支援することを目的としており、地域の雇用や産業を支える持続的な発展を図るために設けられています。
通常枠との違いとメリット
一般的な持続化補助金(一般型)と比較して、補助上限額が高く設定されているのが大きな特徴です。創業期に特化した枠組みであるため、要件を満たす創業者にとっては非常に有利な制度と言えます。
——————————————————————————–
2. 補助金の基本スペック(金額・補助率)
まずは、どのくらいの支援が受けられるのかを確認しましょう。
• 補助上限額:200万円
• 補助率:2/3
• インボイス特例:上記上限に50万円上乗せ(最大250万円)
例えば、販路開拓のために300万円の投資を行う場合、その2/3にあたる200万円が補助される計算になります。
インボイス特例について
2023年10月1日以降に創業した事業者で、補助事業終了時点で「適格請求書発行事業者(インボイス発行事業者)」の登録を受けている場合は、補助上限が50万円上乗せされます。これからインボイス登録を行う予定の方も対象となり得ますので、要件をよく確認しましょう。
——————————————————————————–
3. 申請できる人の条件(補助対象者)
本補助金は、以下の要件をすべて満たす小規模事業者が対象です。
(1) 「小規模事業者」であること
業種ごとに従業員数の基準があります。
• 商業・サービス業(宿泊・娯楽業除く): 常時使用する従業員数が 5人以下
• 宿泊業・娯楽業・製造業・その他: 常時使用する従業員数が 20人以下
※役員や個人事業主本人、同居の親族従業員などは「常時使用する従業員」には含まれません。
(2) 創業から「過去1か年」以内であること
公募締切時から起算して、開業日(法人の場合は設立年月日)が過去1か年の間である必要があります。
• 法人の場合:履歴事項全部証明書の会社成立年月日
• 個人事業主の場合:開業届の開業日 これらが基準となります。
(3) 「特定創業支援等事業」の支援を受けていること
ここが「創業型」の最も重要な要件です。 産業競争力強化法に基づく「認定市区町村」等が実施する「特定創業支援等事業」による支援を受けたことが必要です。 具体的には、自治体や商工会議所が実施する創業セミナーや個別相談などを一定期間受講し、市区町村から「証明書」の発行を受ける必要があります。この支援を受けた日も、公募締切時から起算して過去1か年以内である必要があります。
対象外となるケース
• 医師、歯科医師、医療法人、社会福祉法人など。
• 申請時点でまだ開業していない(開業届上の開業日が申請日より後の)場合。
• 過去に本補助金(創業型)で採択され事業を実施した事業者。
——————————————————————————–
4. 補助対象となる経費(何に使える?)
策定した「経営計画」に基づいて実施する、以下の経費が対象となります。
1. 機械装置等費: 事業に必要な機械設備の購入(例:製造機械、ショーケースなど)。ただし、単なる買い替えや車両(キッチンカー含む)、汎用性の高いパソコン等は対象外です。
2. 広報費: チラシ、カタログ、看板の作成、広告掲載費など。
3. ウェブサイト関連費: HP制作、ECサイト構築、システム開発、WEB広告など。
◦ 【重要】 ウェブサイト関連費のみでの申請はできません。
◦ 【重要】 補助金交付申請額の1/4(最大50万円)が上限となります。
4. 展示会等出展費: 出展料、関連する運搬費、通訳料など。
5. 旅費: 販路開拓のための出張費(宿泊費は対象外の場合が多いので注意)。
6. 新商品開発費: 試作品の原材料費、パッケージデザイン費など。
7. 借料: 機器のリース・レンタル料(事務所家賃は原則対象外)。
8. **委託・外注費:**店舗改装工事、専門家への業務委託など。
注意点: 経費は、原則として「交付決定日」以降に発注・契約・支払いを行ったものが対象です。採択通知が来ても、その後の「交付決定通知」が届くまでは発注してはいけません(展示会の申込など一部例外あり)。
——————————————————————————–
5. 公募スケジュールと申請手続き
今回の第3回公募のスケジュールは以下の通りです。
• 公募要領公開: 2026年1月28日(水)
• 申請受付開始: 2026年3月6日(金)
• 事業支援計画書(様式4)発行受付締切:2026年4月16日(木)
• 申請受付締切:2026年4月30日(木)17:00
申請は「電子申請」のみ
郵送での申請は受け付けていません。「Jグランツ」という電子申請システムを使用します。 これに伴い、「GビズIDプライム」のアカウント取得が必須です。アカウント発行には数週間かかる場合があるため、未取得の方は直ちに手続きを行ってください。
申請のフロー
1. 計画書の作成: 「経営計画書」および「補助事業計画書」を作成します。
2. 商工会議所・商工会への相談: 作成した計画書を持って、地域の商工会・商工会議所に相談に行きます。
3. 様式4の発行: 指導・助言を受け、2026年4月16日までに「事業支援計画書(様式4)」の発行依頼を行います。これがないと申請できません。
4. 電子申請: 締め切り(4月30日17:00)までに、必要な書類をシステムにアップロードして申請完了です。
——————————————————————————–
6. 審査のポイントと採択率を高めるために
補助金は申請すれば必ずもらえるものではなく、審査があります。公募要領には「審査の観点」が明記されています。
計画審査のポイント
• 自社分析: 自社の強み・弱みを適切に把握しているか。
• 市場ニーズ: 対象とする市場や顧客のニーズを捉えているか。
• 実現可能性: 計画は具体的で、実現可能性が高いか。
• 有効性: その取り組みが本当に売上アップ(販路開拓)につながるか。
• 特定創業支援との連携: 特定創業支援等事業で策定した創業計画書等の内容を踏まえた計画になっているか。
加点項目を活用する
政策的な観点から、特定の条件を満たす事業者には審査時に加点されます。これらを取得することで採択の可能性が高まります。
• 事業環境変化加点: 物価高騰等の影響を受けている事業者。
• くるみん・えるぼし加点: 女性活躍推進等の認定企業。
• 一般事業主行動計画策定加点: 従業員100人以下の事業者で、女性活躍推進法等に基づく計画を公表している場合。
• 事業承継加点、過疎地域加点など。
——————————————————————————–
7. 申請における重要な注意点
行政書士として、特に注意していただきたいポイントをまとめました。
(1) 「後払い」の制度です
補助金は、事業を実施し、経費を全額支払った後に、実績報告を行って初めて入金されます。つまり、一時的に数百万円の資金を自己負担(または融資で調達)する必要があります。資金繰り計画は綿密に立てましょう。
(2) 商工会・商工会議所への相談はお早めに
「事業支援計画書(様式4)」の発行には時間がかかります。また、締め切り直前は窓口が混雑します。4月16日の発行依頼締切ギリギリではなく、余裕を持って相談に行きましょう。
(3) 第三者の支援について
事業計画の作成において専門家の支援を受けることは認められていますが、非常に高額な報酬を請求する業者には注意が必要です。また、第三者のアドバイスを受けた場合は、申請画面でその旨を報告する必要があります。虚偽の報告は不採択や取り消しの対象となります。
(4) 財産処分の制限
単価50万円(税抜)以上の機械装置やウェブサイト等は「処分制限財産」となります。補助事業終了後も一定期間(通常5年)、勝手に売却したり廃棄したりすることが制限されます。
——————————————————————————–
まとめ:創業期の飛躍に活用を
小規模事業者持続化補助金<創業型>は、創業期の事業者にとって、最大200万円という大きな資金的支援を受けられる貴重なチャンスです。しかし、申請には詳細な「経営計画書」の作成や、商工会・商工会議所との連携、電子申請の手続きなど、多くの労力と専門的な知識が必要となります。
特に、「自社の強みをどのように販路開拓に活かすか」というストーリー作りは、採択の可否を分ける重要なポイントです。
当事務所では、補助金の要件確認から、採択されるための事業計画書の作成支援、電子申請のサポートまで、創業者様をトータルでバックアップいたします。
• 「自分の事業が対象になるか知りたい」
• 「事業計画書の書き方がわからない」
• 「GビズIDの取得から手伝ってほしい」
このようなお悩みをお持ちの方は、ぜひお早めにご相談ください。申請期限は2026年4月30日ですが、準備には時間がかかります。創業期の事業を一気に加速させるために、この補助金を有効活用しましょう。
——————————————————————————–
参考文献: 小規模事業者持続化補助金<創業型> 第3回公募 公募要領(2026年1月版)
【お問い合わせはこちら】
東京都葛飾区高砂5-27-6
社会保険労務士・行政書士岩元事務所
社会保険労務士・行政書士岩元事務所
合同会社岩元事務所(認定支援機関105113025612)



