【2026年4月開始】「子ども・子育て支援金」の給与天引きがスタート
お知らせ
実務上の注意点と対応まとめ(令和8年度対応)
令和8年(2026年)4月より、少子化対策の財源として
**「子ども・子育て支援金制度」**による徴収が始まります。
被用者保険加入者向けリーフレット(PDF/602KB)
今回の制度の最大の特徴は、
✅ 医療保険料とあわせて徴収されること
✅ 労使折半で負担すること
です。
給与計算実務に直接影響する制度ですので、
2月・3月のうちに必ず確認しておきましょう。
1.徴収はいつから始まる?
■ 令和8年度のスケジュール
-
開始時期:令和8年4月分の保険料から
-
実際の給与天引き:
多くの企業では「令和8年5月支払給与」から控除開始 -
賞与:
4月以降に支払われる賞与も徴収対象
つまり、4月分保険料 → 5月給与から控除という流れになります。
健康保険料と同様のタイミングと理解しておけば大丈夫です。
2.負担額はいくらになる?(令和8年度)
令和8年度の支援金率は
0.23%
です。
この0.23%を、
-
事業主:0.115%
-
従業員:0.115%
で折半負担します。
■ 計算方法
-
従業員負担分
標準報酬月額 × 0.115% -
事業主負担分
標準報酬月額 × 0.115%
※賞与の場合は「標準賞与額」を使用します。
【具体例】東京都・協会けんぽ加入者の場合
例:標準報酬月額30万円の場合
-
月額支援金(合計):
300,000円 × 0.23% = 690円 -
従業員給与天引き額:
345円
つまり、
健康保険料・厚生年金保険料に加えて
新たに「345円」が控除される
というイメージです。
協会けんぽの保険料額は、
全国健康保険協会の保険料額表で確認できます。
3.実務担当者が知っておくべきポイント
① 給与明細への記載は義務?
支援金額を給与明細に明示することは
法令上の義務ではありません。
ただし、制度を所管する
こども家庭庁は、
「社会全体で子育てを支える制度」であることを踏まえ、
内訳表示への理解と協力を求めています。
実務上は、
-
給与明細に「子ども・子育て支援金」として表示
-
備考欄で簡単な説明を記載
-
事前に社内通知を配布
といった対応を行うと、問い合わせ防止になります。
② 育休・産休中の取り扱い
健康保険・厚生年金と同様に、
-
産前産後休業期間
-
育児休業期間
中は、支援金も免除対象となります。
育休取得者の保険料免除処理と同時に確認しましょう。
③ 「子ども・子育て拠出金」との違い
すでに存在する
子ども・子育て拠出金(事業主のみ負担)
とは別制度です。
令和8年度の拠出金率は
0.36%(事業主負担のみ)
今後は、
| 制度 | 負担者 |
|---|---|
| 子ども・子育て拠出金 | 事業主のみ |
| 子ども・子育て支援金 | 労使折半 |
という二重構造になります。
給与計算上、混同しないよう注意が必要です。
4.今すぐ準備すべきこと
① 給与計算システムの確認
-
「子ども・子育て支援金」の項目追加は可能か
-
自動計算に対応しているか
-
賞与計算にも反映されるか
必ずシステム会社へ確認しましょう。
3月は問い合わせが集中します。
② 従業員への事前周知
従業員にとっては
「手取りが減った」
という印象になります。
2月〜3月のうちに、
-
制度趣旨
-
開始時期
-
金額の目安
を通知しておくことで、トラブルを防げます。
5.社労士からのアドバイス
今回の制度改正は、
-
給与計算
-
社会保険事務
-
社内説明対応
の3つすべてに関係します。
特に、
-
パート社員の取り扱い
-
賞与計算時の処理
-
育休免除との整合性
でミスが起きやすいため、
事前チェックが重要です。
6.参考資料
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こども家庭庁
「子ども・子育て支援金制度について(令和8年2月作成リーフレット)」 -
全国健康保険協会
「令和8年3月分からの保険料額表(東京都)」
まとめ
✔ 令和8年4月分保険料から徴収開始
✔ 労使折半で0.23%
✔ 給与計算システムの事前確認が必須
✔ 社内周知を早めに行うことがトラブル防止の鍵
当事務所では、
-
給与計算設定チェック
-
具体的負担額の試算
-
従業員向け説明資料の作成
をサポートしております。
「自社の場合はいくら増えるのか知りたい」
「給与システム設定が不安」
という企業様は、ぜひお早めにご相談ください。



