厚生労働省「パパ・ママ育休プラス」6つの具体例を解説
お知らせ
制度の要件は複雑に見えますが、厚生労働省が公表している6つの代表的なパターン(成功例と失敗例)を見ることで、理解がぐっと深まります。 ここでは、以下のモデルケース(子の誕生日が10月10日の場合)を基準に解説します。
• 子の誕生日: 10月10日
• 1歳到達日(誕生日の前日): 10月9日
• 通常の育休終了日: 10月9日
• プラス利用時の最大延長期限: 12月9日(1歳2か月)
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【例1】ママからパパへ「バトンタッチ」する基本パターン
ママが産後休業から続けて育児休業を取得し、子の1歳の誕生日(10月10日)からパパが交代して育児休業を開始するケースです。
• 状況: ママは10月9日で育休を終了。パパは10月10日(1歳の誕生日)から育休を開始。
• 判定: OK(パパ・ママ育休プラス適用)
• ポイント: パパの育休開始日が「1歳の誕生日以前(10月10日)」に含まれるため、要件を満たします。保育園の空きが出るまでのつなぎとして最も一般的な利用法です。

【例2】夫婦で時期を「重ねて」取得するパターン
ママの育休期間中に、パパも育休を開始し、夫婦同時に休業する期間があるケースです。
• 状況: ママの育休中に、パパも育休を開始。期間が重複している。
• 判定: OK(パパ・ママ育休プラス適用)
• ポイント: 制度利用のために、夫婦の育休期間がずれている必要はありません。重複していても、パパの開始日が1歳の誕生日以前であり、ママの開始日より後であれば適用されます。育児負担が大きい時期に二人で協力する場合に有効です。

【例3】夫婦の育休期間に「空白」があるパターン(成功)
ママが早めに職場復帰し、しばらくしてからパパが育休を開始するケースです。
• 状況: ママの育休終了後、少し期間が空いてから(両親とも働いている期間を経て)、パパが育休を開始。
• 判定: OK(パパ・ママ育休プラス適用)
• ポイント: 夫婦の育休期間が連続している必要はありません。間に空白期間があっても、パパの開始日が「1歳の誕生日以前」であれば適用されます。祖父母の協力が得られる期間や有給休暇を挟む場合などに活用できます。

【例4】パパの開始が「1歳の誕生日を過ぎてしまった」パターン(パパの育休不可)
パパが育休を取ろうとした日が、1歳を過ぎていたケースです。
• 状況: パパが10月11日(誕生日の翌日)から育休を開始しようとした。
• 判定: NG(対象外)
• 解説: パパ・ママ育休プラスの絶対条件は、「本人の育休開始予定日が、子の1歳の誕生日以前であること」です。1日でも過ぎてしまうと、保育所に入れない等の「特別な事情」がない限り、育休自体が取得できなくなります。

【例5】ママが「自分も延長したい」と考えたが要件を満たさないパターン(ママの延長不可)
ママがパパ・ママ育休プラスを使って延長しようとしたが、開始順序の要件を満たさなかったケースです。
• 状況: ママ(本人)の育休開始日が、パパ(配偶者)の育休開始日よりも先である。
• 判定: NG(ママは延長不可)
• 解説: この制度で延長できるのは、「後から(または同時に)育休に入る配偶者」です。通常、ママは産後休業から連続して育休に入るため、パパより開始が先になります。そのため、このケースではママは1歳2か月までの延長ができず、1歳の誕生日(10月9日)で終了となります。
◦ ※ただし、パパが「産後パパ育休」を早期に取得している場合などは、条件が変わる可能性があります(例6参照)。

【例6】パパの「2回目の育休」で適用する高度なパターン
パパが育休を分割取得し、2回目の育休でパパ・ママ育休プラスを利用するケースです。
• 状況:
1. パパが以前に1回目の育休を取得済み。
2. その後、ママが育休を開始。
3. パパが1歳前後で2回目の育休を取得。
• 判定: OK(パパ・ママ育休プラス適用)
• 解説: 以下の2つの理由により成立します。
◦ ママ視点: ママの開始日は、パパの「1回目の育休」より後なので、要件を満たせばママ自身も延長対象になり得ます。
◦ パパ視点: パパの「2回目の育休」開始日は、ママの育休開始日より後であり、かつ1歳の誕生日以前であれば、パパはこの2回目の育休で延長特例を利用できます。 分割取得制度と組み合わせることで、夫婦交互に休みを取りながら、長期間の育児体制を作ることが可能です。

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※これらの図解イメージや詳細な要件については、厚生労働省のリーフレット等もあわせてご参照ください。
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社会保険労務士・行政書士岩元事務所
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