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保育園の処遇改善加算「一本化」と制度改正への対応とは?

お知らせ 

2025年11月現在、保育業界における処遇改善加算は、2024年度の制度改正(公定価格への完全統合など)を経て、新たな運用の定着フェーズに入っています。

特に東京都では、物価高騰に対応した独自の上乗せや、ICT化に伴う監査の厳格化が進んでおり、「制度が変わった直後」だった昨年とは異なる視点での管理が求められています。

以下に、2025年11月時点の最新情報に基づき、実務的な観点から記事をアップデート・リライトしました。


【2025年最新版】東京都の保育園における処遇改善加算「一本化」の現在地と、年末に向けての対策

2024年度(令和6年度)に実施された、保育士の処遇改善に係る公定価格の見直しから1年以上が経過しました。2025年11月現在、多くの保育園では新制度での運用が日常化しつつありますが、一方で**「東京都の指導検査(監査)で細かい指摘を受けた」「加算IIIの残額処理(年度末調整)に不安がある」**といった相談が、私たち社会保険労務士のもとに急増しています。

特に東京都は、全国で最も処遇改善の仕組みが複雑(国の制度+都の独自補助)なエリアです。

本記事では、2025年11月時点での制度運用のポイントと、東京都特有の注意点、そして年度末(3月)を見据えて今すぐ確認すべき事項について解説します。


1. 2024~2025年の制度改正の振り返りと「現在」の運用ルール

「一本化」の真意と、定着した「加算Ⅲ」の扱い

保育分野において「一本化」と話題になったのは、これまで時限的な補助金(保育士・幼稚園教諭等処遇改善臨時特例事業など)として支給されていたものが、「処遇改善等加算Ⅲ」として公定価格(本体)に恒久的に組み込まれたこと、および申請様式の簡素化・統合が進んだことを指します。

2025年度現在、以下の3つの加算は完全に「当たり前の給与原資」として定着しています。

加算の種類 2025年11月時点の運用のポイント

加算Ⅰ


(基礎分)

【賃金体系の土台】


平均経験年数による算定。人事評価制度との連動が、形式だけでなく「実態」として機能しているかが問われています。

加算Ⅱ


(キャリアアップ分)

【役職・職務の明確化】


副主任・専門リーダー等の発令が必須。昨年度より、研修受講要件の未達に対するチェックが厳しくなっています。

加算Ⅲ


(ベースアップ分)

【全員への配分】


旧補助金が統合されたもの。基本給または毎月の手当での支給が原則。**「年度内での使い切り」**が厳格に求められます。

2025年度のトレンド:監査の「デジタル化」と「整合性」

2025年に入り、東京都内の一部の自治体では、監査資料の電子提出や、労務管理システム(勤怠・給与)のログ確認が一般的になりつつあります。

これにより、「後から書類を作って辻褄を合わせる」ことは不可能になりました。「規程」「辞令」「給与明細」「勤務実態」の4点が一貫しているかが、かつてないほど厳しく見られています。


2. 【東京都独自】都の補助金と国の加算の「クロスオーバー」に注意

「東京都保育士等キャリアアップ補助金」との併用

東京都の保育園運営における最大の難所は、国の「処遇改善等加算」と、東京都独自の「キャリアアップ補助金」の併用ルールです。

2025年度の傾向として、都の補助金要件においても**「財務情報の公表」や「賃金改善計画の職員への周知」**がより強く求められるようになっています。「園長だけが知っていればいい」という密室管理は、補助金返還のリスクに直結します。

物価高騰対策支援と賃金改善

東京都では、昨今の物価高騰を受け、独自の給付金や支援事業が断続的に行われています。これらを「職員の賞与に上乗せ」するケースも多いですが、**「処遇改善加算の原資」と「都の独自支援金の原資」を明確に区分して経理処理(賃金台帳への記載)**をしていないと、後の監査で「加算の流用」を疑われる原因となります。


3.  2025年の年末~年度末に起きやすい「3つのリスク」

11月という時期は、年末調整や冬の賞与(一時金)、そして来年度の予算策定が始まる重要なタイミングです。

リスク①:加算Ⅲ(ベースアップ)の「使い残し」問題

加算Ⅲは、原則として加算額全額を賃金改善に充てる必要があります。

「月々の手当を低めに設定しすぎて、年度末に大量の余剰金が出る」というケースが後を絶ちません。11月の時点で実績を確認し、余剰が出そうであれば、冬の賞与(一時金)での調整支給や、3月の年度末手当の準備を今から計画する必要があります。

リスク②:特定教育・保育施設等監査での「遡及返還」

最近の東京都の監査事例では、**「数年前まで遡って、加算要件(研修修了など)を満たしていなかった職員分の返還」**を求められるケースが出ています。

「研修を受けたつもりだったが、修了証が発行されていない」「指定の分野ではなかった」というミスがないか、この時期に全職員の研修履歴を再確認してください。

リスク③:職員への「見える化」不足による離職

「他の園ではもっと給料が上がっているらしい」という噂が広まりやすいのがこの時期です。

2024年の制度改正以降、職員も「自分たちには賃上げの権利がある」という知識を持っています。給与明細に「処遇改善手当」として明記されているか、その金額の根拠を説明できるかが、来年度の人材確保を左右します。


4. よくある質問(2025年11月版)

Q1. 来年度(2026年度)に向けて、就業規則の変更は必要ですか?

A. 育児・介護休業法の改正対応とセットで見直しが必要です。

2025年4月より段階的に施行されている改正育児・介護休業法に加え、処遇改善加算の要件である「多様な働き方」の規定整備が求められます。特に「短時間正社員」制度の導入状況と加算配分のルールを一致させておく必要があります。

Q2. 余った加算を、法定福利費(事業主負担分)に充てていいですか?

A. はい、可能です。ただし計算式に注意してください。

賃金改善に伴う法定福利費の増加分(約15%程度)は、加算額から充当可能です。しかし、東京都の報告様式では内訳の記載が求められるため、どんぶり勘定ではなく正確な計算が必要です。

Q3. 「一本化」されたから、申請書類は減りましたか?

A. 様式は統合されましたが、記載内容はむしろ細かくなっています。

以前のようにバラバラに提出する必要はなくなりましたが、一つの計画書(報告書)の中で、Ⅰ・Ⅱ・Ⅲそれぞれの整合性を証明する必要があります。事務負担の実感としては「管理の難易度が上がった」と感じる園が多いです。


5. 東京都の保育園運営者様へ:今すぐやるべき「年末のアクション」

2025年度も残り4ヶ月となりました。年度末の混乱を避けるため、以下の3点を11月中に確認してください。

  1. 賃金改善実施状況の予実管理:4月~10月の支給実績を集計し、加算受給額を下回っていないか確認する。

  2. 冬期賞与のシミュレーション:不足分がある場合、賞与でどう調整するか決定する。

  3. 来年度のキャリアパス計画:昇格・昇給予定者と、必要な研修受講状況のマッチングを行う。

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制度が定着した今こそ、「なんとなく運用している」状態からの脱却が必要です。

当事務所では、東京都の保育園に特化し、最新の2025年監査基準に対応した労務監査・運用サポートを行っております。

  • 「今支給している手当の分類が正しいか見てほしい」

  • 「年度末の一時金調整の計算が合っているか不安」

  • 「来年度、給与規定を全面改定したい」

このようなお悩みをお持ちの理事長様、園長様は、ぜひ一度ご相談ください。

複雑な計算とリスク管理はプロに任せ、先生方は「保育の質」向上に専念できる環境を整えましょう。

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