会社が行うべき一般健康診断の種類について
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会社は労働安全衛生法に基づき、労働者に対して医師による健康診断を実施させなければなりません。また、労働者は健康診断を受けなければならない義務があります。ここでは一般健康診断について紹介します。
一般健康診断は主に5種類あります。
法律上規定されている一般健康診断は以下の通りです。
1 雇入れ時の健康診断
2 定期健康診断
3 特定業務従事者の健康診断
4 海外派遣労働者の健康診断
5 給食従業員の検便
1 雇入れ時の健康診断
いわゆる新入社員が受診対象となるものです。労働安全衛生規則43条「事業者は、常時使用する労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対し、医師による健康診断を行わなければならない。」に基づき、雇入時の健康診断の実施を義務付けています。
2 定期健康診断
毎年定期的に行っている診断です。労働安全衛生規則43条「事業者は、常時使用する労働者に対し、一年以内ごとに一回、定期に、医師による健康診断を行わなければならない。」に基づき、雇入時の健康診断の実施を義務付けています。
※パートやアルバイトであっても、継続1年以上雇用する場合は定期健康診断を行なう必要があります。
3 特定業務従事者の健康診断
深夜業務などの特定業務に従事する労働者に対して、当該業務への配置替えの際及び6ヶ月以内ごとに1回、定期的に、定期健康診断と同じ項目の健康診断を行わなければなりません。
4 海外派遣労働者の健康診断
労働者を日本国外の地域に、6か月以上派遣しようとするとき、ならびに6か月以上派遣した労働者を日本国内における業務に就かせるときは、その労働者に対して、医師による健康診断を行わなければなりません。
5 給食従業員の検便
事業に附属する食堂又は炊事場における給食の業務に従事する労働者に対し、その雇入れの際又は当該業務への配置替えの際、検便による健康診断を行なわなければなりません。
健康診断を実施しない場合、会社は労働安全衛生法違反によるペナルティーを科せられるほか、健診を受けさせなかった労働者が病気になった場合、損害賠償責任が生じる可能性があります。
そのようなリスクを避けるため、また従業員に健康上の不安なく働いてもらうためにも、実施を忘れないようにしましょう。