業務委託と雇用の違いは?
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業務委託関係と雇用関係の最大の違いは「発注者が指揮命令をすることができるか否か」です。
指揮命令権の有無は具体的には以下の点を参考に判断されます。
1、仕事の依頼に対して引き受けた側が断ることができるか
2、仕事を進める上で本人の裁量の余地が相当程度あるか
3、勤務時間について発注者から拘束されるか
4、本人のかわりに他の者が労務提供することが認められているか(代わりがきくか)
たとえば美容室などでの業務を命じられている美容師の場合、形式的には業務委託契約であっても、
①仕事は原則として断れない
②業務遂行について裁量の余地は少ない
③出勤簿などで勤務時間管理を受ける
④労務提供の代替性も認められていない
という状況であれば、労働基準法上の労働者と判断される可能性が高いでしょう。
一方で、社会保険料や残業代の負担を想定しなくてすむ分、当人に高い報酬を支払うことができる可能性もありますから、いわゆる「仕事のできる人、あれこれ指示されたくない人」にとっては、業務委託という形式で働くことはメリットもあるかもしれません。
いずれにせよ書類上だけで業務委託契約を整えたことになりません。
実際の仕事の命令の方法や業務の管理実態まで注意しなければなりません。